国連(というか日本以外?)で働いて一番良かったなあと思うこと

この記事を読んでいてつくづく思ったことなのですが。。。

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私が今、国連で働いていて何よりも良かったなあと思うのは、給料でも無ければ国際公務員としてのやりがいでもなく(もちろんそれらはあるのですが)、きちんと家庭と仕事を両立できること、そしてそれが当たり前のことだとして周囲から理解されていることです。

日本で働いていた時は激務な業界でもあったので、深夜残業は当たり前、終電前に帰れたら今日はラッキー!というような働き方でした。

仕事は仕事で楽しかったですし、体力的にも20代前半で余裕があったころで、何より独身だったのでそれに対し何も思うことはありませんでした。

むしろ、みんなそれぐらい熱心に働いてしかるべきで、定時帰りしたいなんて言うやつはやる気がない、くらいに思っていましたし、それが職場の雰囲気でもありました。

 

でも、最近つくづく思うのですが、独身で仕事に燃え尽きるならともかく、共働きで家事を分担する必要が出てくると、絶対にそれではまわりません。

日本のように8時とか9時まで働くのが当たり前で、そこに長い通勤時間で家に着くのは10時過ぎ、なんていう働き方は、結局どちらか一方が専業主夫/主婦になる、最悪パート兼業であることを前提にした働き方だと思うのです。

 

女性の働きやすさと男性の家事への参加しやすさはコインの裏表のようなもので、どちらかを蔑ろにしてはどちらも成り立ちません。

友人と話していると、女性が家庭に専念すべき、というようなことを言う人は私の世代ではさすがにあまりいませんが、男は仕事ができてなんぼ、という意見は特に女性から結構耳にします(仕事できない人は尊敬できない、というような意見が多いです)。

上記の記事のように、社会の端々からも「男が家庭に参加することはおかしなことだ」というメッセージがあふれ出ているように感じます。

PTAで、「あとはお母さん方で。。。」というのは、「女が家事育児を切り盛りすべきだ」というメッセージであるとともに、「男は仕事に専念しとけばよい」というようなメッセージにもなってしまっていて、結局男女どちらに対しても凄く差別的な発言になっていると思うのです。

 

でも、今の職場では全くそんな雰囲気はありません。仕事を夕方に切り上げるのは当たり前ですし、逆に、男が平日家事をやっていると言っても偉いと言われることもありません。

仕事を夕方には切り上げて家事をやるのは、共働きであれば当たり前のことだからです。

 

日本食や温泉が恋しくなることが多々あっても、結局今の職場で良い、と思えてしまうのは、労働環境の面がとても大きいと感じます。